さっき、山側環状の金沢森本IC出口で飲酒運転の検問やってた。
雨が降っている薄暗い夜道。
交差点の端になにやら白いワンボックスが。

よくよく見ると、「止まれ」の標識をもった白服の人が立っている。

向こう側の街灯と重なって、はっきり言って、よく見えません。
少しぼーっとしたドライバーならかなりの確率ではねとばします!!


車を止めると、その人が運転席側に歩いてきた。

「飲酒運転の検問です。ここに軽く息を吹きかけてください。」


思いっきりガムをかんでいたが、慌てて出すと怪しまれそうだし、そのままでも怪しまれそうだし。
ちょっと悩んだが、そのまま悩んでいても怪しまれそうなので、そのまま息を吹きかけちゃいました。


軽くと言われたので軽く。

軽く吹き続ける。

軽く。

おい、いつまでだ…。

「はい、いいですよ~。」

長かった。



その人は、次の車を飛ばして、その次の車のところへ…。

え、怪しい車だけチェック!?
まさか、怪しまれてた!??
何もしてないぞ!
ガムかんでただけだ!



そんな中、とある記憶が…。

この前の土曜日の夕方、あるご夫婦を車に乗せた。
車に乗るなり、その人はシートベルトを締めながら、「おい、なんか酒臭いぞ!」

!!!

飲んでないぞ! 飲んでないぞ!
ひょっとして知らないうちに飲んでた!?

いや、そんなはずはない。飲んだ記憶はない。
まさか、記憶が飛ぶほど!?

そんなばかな。
それほど飲んでたら、ここに来るまでのどこかで間違いなくぶつかってる。

だいたい、酒で記憶が飛んだことはない。
いや、仮に飛んでたとしたら、この記憶も怪しい…。

何か飲んだっけ…。
う~ん…。
アルコールの入ったもの…。

あ! 昼の味噌汁!
味噌には5%ほどはアルコールが含まれている!!
これだ!

いやいや、味噌汁作る段階でかなり薄まっている。
それに何杯も飲んでない。

う~ん…。




あ~。
そういやさっき車の窓拭いたっけ。
洗浄成分にアルコール入ってる~!!
これだ~~♪
知らない間に飲んでたわけじゃなくて良かった~~♪♪


飲んだ記憶が消えていたとすると、これは飲んでいない証拠にならない…
でも、かなりの確率で窓ふきが怪しい…。


と、その人がシートベルトを締め終わるまでに考えていた。
当然、窓ふきのアルコールのことを伝えた。


それにしても、この短時間でこれだけのことを考えたとは、我ながらすごい。
そんなに疚しいことはやってないはずだけどな~。

あとから冷静になって考えてみると、飲んでいたとしたらこれだけも頭が働かない。
だから、やっぱりあのとき飲んでなかった。



要するに、記憶というのは曖昧だ。
時間が経つと忘れることもあるし変化することもある。
さらに一見連続している記憶も、実は連続していない。とびとび。

別にホリエモンの擁護をしているわけではない。




何が言いたいかといったら、なぜ次の車が飲酒の検査をされなかったのかということ。
なぜだろうね。


記憶のように、話もとびとび。
意識もとびとび。
寝ます。